自動車免許を取得したら乗ってみたい憧れの輸入車【ベンツAクラス】

 

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「メルセデス・ベンツ」といえば“お金持ちが乗るクルマ”という印象が昔から少なからずありました。そんなメルセデス・ベンツに革命を起こしたのが、1997年に登場した「Aクラス」です。全長3,615mm、全幅1,720mm、全高1,600mmというコンパクトサイズながら、世界基準でトップクラスの衝突安全性を誇るあたりは「さすがベンツ」と世界中から評価されました。台形状のボディは、5ドアハッチバックで室内空間も広く、一躍、日本国内でも人気車種になったのは言うまでもありません。

 

2代目に進化した「Aクラス」は、エクステリアデザインは基本キープコンセプト。全長3,850mm、全幅1,765mm、全高1,595mmと若干大きくなりましたが、台形型のボディはすっかり「Aクラス」のイメージとなりました。さすがに初代はおすすめしませんが、2代目「Aクラス」では、中古市場でもまだまだ良質なものが多数存在しており、50万円程度でベンツオーナーに。運転席が高いため視界が広く、とても運転しやすいのも特徴。シニアや女性オーナーも多くいます。

 

イメージを一から刷新。スポーティに変貌した最新「Aクラス」

 

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2012年に登場し2013年に日本に上陸した「Aクラス」は、これまでのほんわかしたイメージを刷新。ワイド&ローのエクステリアデザインは「これがAクラス?」と目を疑うほど大胆なフルモデルチェンジを行い、全長4,290mm、全幅1,780mm、全高1,420mmと一回り大きくなり、全高を約160 mmと大幅に下げたことにより空気抵抗を示すCd値を0.26までに向上。「スポーティハッチ」という位置づけに変更されました。

 

グレードは1.6リッターの「A180スタイル」「A180」「A180スポーツ」、2.0リッターの「A250シュポルト」、そして2.0リッターエンジンでは、世界最高の381PSのパワーを誇る「A 45 AMG」が選択できます。

 

まるでスポーツカーに乗ったような錯覚に。山坂道では驚くほどの速さを見せる

 

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今回試乗したモデルは、1.6リッターターボの「A180  スポーツ」。エクステリアもなかなか物々しく、専用のAMGホイール、18インチタイヤ、スポーツサスペンションを装備。

 

まるで「ポルシェ」のような形状の本革シートに身を収め、スポーティなメーター類やジェットエンジンのようなエアコンの空調口を見ると、「Aクラス」とは思えない雰囲気で、まるでスポーツカーに乗ったような錯覚に陥ります。

 

最高出力122PS、最大トルク20.4kgm(200Nm)は、1440kgの車体重量には十分ですが、同時に走行を共にしたフォルクスワーゲン新型「ゴルフハイライン」には、発進加速から大きく遅れを取ってしまう結果に。ただ、7G-DCTトランスミッションを駆使して、高回転を保ち、ターボの恩恵に与れば、ハイウェイでは新型「ゴルフハイライン」のヒップを追撃可能です。100km/h巡航時のエンジン回転数は約1800回転で燃費も良好ですが、この速度域から再度、新型「ゴルフハイライン」と同時に加速勝負をかけると、みるみる相手に離されてしまいました。

 

ただ、高速道路では、新型「ゴルフハイライン」に遅れを取る結果となりましたが、「A180  スポーツ」は、225/40R18タイヤに15mmダウンされたスポーツサスペンションで武装。山坂道では、驚くほどの速さを見せてくれました。さすがに急勾配ではパワー不足を感じる場面もありましたが、タイトベントが連続する山坂道では、取材に同行した新型「ゴルフハイライン」のテールにピッタリ張り付き、相手のタイヤが鳴き始めても、こちらは路面にペタリと張り付いたまま。手のひらにしっかりとした手応えを伝えてくる電動パワーステアリングを自在に操り、最終的には新型「ゴルフハイライン」に道を譲らせたほどです。さすがメルセデス。スポーティな「Aクラス」の格好に負けず、抑えるところはちゃんと抑えてあります。

 

ちなみに今回の燃費は、約300キロのテスト走行で、12KM/Lをコンスタントに記録。元気よく走った割には、立派な数字といえます。

 

往年のメルセデスらしさもちゃんと残っている

 

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さまざまな部位が刷新され、往年のメルセデスを知る筆者には、「時代も変わったなあ」と思わされる部分も多々ありましたが、メルセデスらしさも逆に多く残っています。

 

アクセルを踏む。唐突に発進するのではなく、それに見合った加速を提供。ブレーキもそう。踏んだら、踏んだだけちゃんと効いてくれる。

 

ドライバーに忠実なこの感覚は、やはりメルセデスなのです。

 

 

profile

 

筆者:外川信太郎/モータージャーナリスト

2000年に独立後、輸入車専門誌、新聞コラム、自動車情報ウェブサイト、キャッチコピーなどの手がけるモータージャーナリスト。年間百数十台の輸入車のインプレッションを行い、輸入車の素晴らしさを伝えている。以前はヨーロッパでレーサーとしての活動もしていたため、安全運転への関心も高い。