免許は飛び込み試験で取得できる?取得の手順と注意点

飛び込み試験とは、教習所に通わずに試験場で運転免許の一発合格を目指す方法のことです。一発試験や飛び入り試験とも呼ばれています。教習所を卒業してから試験に挑むよりも、安い費用で取得できる方法ですが、合格率が5%と低いことが特徴です。ここでは、飛び込み試験の取得方法や、メリット・デメリットを詳しく紹介します。

飛び込みの免許取得はどうやって取るもの?

まずは飛び込み試験の特徴と、受験の手順を紹介します。飛び込み試験は、どのような試験なのか、しっかり理解しておきましょう。

飛び込み試験の特徴

1.教習所を卒業せずに受けられる

一番の特徴は、教習所を卒業せずに試験を受けられることです。教習所の入学料・講習料が必要ないため、一度で合格できればかなりの低料金で取得することができます。費用は都道府県や免許首都後に受ける取得時教習の料金によって違いますが、東京都の場合、おおよそ24,000円です。

2.難易度がとても高い

教習所と比べて、非常に難易度が高いことも特徴です。先に飛び込み試験の合格率は5%とお伝えしましたが、これは新規で取得する人の他に、免許取り消しなどで再取得を目指す人も含まれています。そのため、新規で取得する人の合格はさらに低くなります。

3.何回でも挑戦できる

受験のたびに料金を払う必要はありますが、回数制限はないため何回でも受験することができます。一発試験とは呼ばれていますが、実際には1回で合格する人は滅多にいません。そのため、合格している人は何度か受けなおしていることがほとんどです。

飛び込み試験の受験手順

1.申し込み

運転試験場で申し込みを行います。住民票と身分証明書を用意しておきましょう。

2.仮免許学科試験

仮免の学科試験は、100点満点中90点以上で合格です。配点は1問2点なので、45問以上の正解が必要です。

3.仮免許技能試験

技能試験は減点方式です。最初は100点から始まり、終了までに70点以上残っていれば合格です。

4.仮免許の交付

技能試験に合格すれば、仮免許が交付されます。このとき、路上教習の記録を記入する「路上練習申告書」を受けとります。

5.特定教習

教習所で、「高速教習・危険予測講習・応急救護教習」という3つの教習を受けます。このとき受けるかわりに、本免試験後に「取得時講習」を受けることも可能です。

6.路上教習

路上で、1日2時間の運転練習を5日間行います。このとき、普段自動車免許を取得してから3年以上の人か、普通自動車二種免許を取得している人が、助手席に同乗していることが必要です。

7.申し込み

「路上練習申告書」を提出し、本免試験の申し込みをします。

8.本免許学科試験

本免学科試験の配点は、1問1点です。90点以上で合格です。

9.本免許技能試験

仮免と同じく減点方式で、70点以上で合格です。仮免試験や教習所の卒業検定と違い、かなり難易度が高くなります

10.取得時講習

特定教習を受けていない場合は、このとき同じ内容の講習を受ける必要があります。

11.本免許の交付

免許が交付されます。

飛び込み試験の受験資格と注意点

次は飛び込み試験の受験資格と、試験を受ける前に注意しておきたいことを紹介します。

受験資格

飛び込み試験の受験資格は、基本的には教習所を卒業して受ける人と同じです。具体的には、次の3つの基準を満たしていることが必要です。 1.満18歳以上であること 2.視力が両眼で0.7以上かつ片眼が0.3以上。片眼が0.3以下の場合は、他眼が0.7以上で視野が左右150度以上あること。 3.免許の取消・停止処分中ではない人

試験の一部が免除される人

すでに免許を取得したことのある人は、一部の試験が免除される場合があります。どういった試験が免除されるのかみてみましょう。

1.他の運転免許を取得している人

学科試験は他の免許と共通しています。そのため、二輪免許や大型免許を取得している人は、学科試験が免除されます。

2.更新できずに失効した人の一部

うっかり更新を忘れてしまった場合は、6ヵ月以内であれば仮免試験・本免試験の両方が免除されます。また6ヵ月以上でも、1年以内なら仮免試験のみ免除可能です。さらに病気や災害などで、どうしても更新手続きが不可能だった人は、1年以上経っていても試験が免除されます。

飛び込み試験で気をつけること

飛び込み試験を受験する際は、次の3点を注意しておきましょう。

1.平日しか受けられない

運転免許は全国どこでも、平日にしか試験を受けることができません。休日に試験を受けることはできないため、スケジュール調整に気をつけましょう。

2.受験料は受験のたびに必要

免許の交付料は合格したときしか必要ありませんが、受験料と試験使用料は受験のたびに払わなければなりません。

3.仮免許の有効期限

仮免許は発行されてから6ヵ月までが有効期限です。6ヵ月を過ぎると失効していまい、また取得しなおす必要があります。平日しか受験できないことと、合格まで何度か受けなおすため、意外に時間がかかりがちなので注意しておきましょう。

飛び込み試験のメリット・デメリット

これまで紹介してきた内容をもとに、飛び込み試験のメリット・デメリットをまとめました。飛び込み試験の受験を検討中の人は、改めて飛び込み試験を受けるか、他の受験方法を選ぶか考えてみましょう。

飛び込み試験のメリット・デメリット

メリット

・1度で合格できれば安い ・最短日数で取得できる

デメリット

・運転技能を身につける機会がない ・難易度が高いため一度での合格は難しい ・不合格だと受験料を払いなおす必要がある

飛び込み試験が向いている人・いない人

飛び込み試験が向いている人

・免許の再取得を目指す人 ・すでに他の免許を持っていて運転技能に自信がある人

飛び込み試験が向いていない人

・初めて免許を取得する人 ・免許を取得してから年月が経っている人 ・運転技能に自信がない人

メリット・デメリットのまとめ

まとめると、飛び込み試験は運転に自信があり、合格まで何度も挑戦できる人ならおすすめです。しかし、初めて免許を取得する人や、何年も前に取得して試験の内容が変わってしまっている人には、おすすめできません。教習所で卒業検定を受ける場合は、試験場では本免許の学科試験を受けるだけで済むため、飛び込み試験と比べれば格段に難易度が下がります。 それに、教習所でも、安く短期間で免許を取得できる方法があります。運転技能によほど自信がある人でなければ、教習所へ通いましょう。

おすすめの免許取得方法は?

はじめて免許を取る予定の人には、合宿免許での取得がおすすめします。なぜなら以下の4つのメリットがあるからです。

合宿免許のメリット

1.短期間で取得できる

飛び込み試験ほどではありませんが、合宿免許も短期間で免許を取得することができます。ATなら最短で15日、MTなら16日と、約2週間で免許可能です。飛び込み免許も何回も受けなおすことや、路上教習が必要なことを考えれば、むしろ短いとさえ言えます。

2.通常取得よりも安い

合宿免許は、宿泊費がかかるため通常取得よりも高いと思い込んでいる人もいます。しかし、それは間違いです。実は合宿免許では、普通に通学して取得するよりも安い費用で取得できます。スケジュールをまとめて管理できるため、コストを低く抑えることができ、低料金で参加することができるのです。

3.しっかりした知識・技能が身につく

飛び込み試験では独学で勉強する必要がありますが、合宿免許ではどちらも丁寧に教えてもらうことができます。短期間でまとまった講習を受けるため、次回の講習まで間があいてしまうこともありません。そのため、運転のコツを身につけやすくなっています。

4.合格率が高い

しっかりとしたい知識・技能が身につくため、高い合格率を誇っています。さらに飛び込み試験とは違い、試験場で仮免試験や、本免の技能試験を受ける必要がありません。短期間で集中して受けるため、受けた講習の内容を忘れにくいこともメリットです。

免許取得は確実な方法を選びましょう

運転免許は取得するまでに、しっかりと基礎を身につけ、実際の運転に役立てることが重要です。その場しのぎの知識技術ではなく、本番でも問題なく活かせる方法を選びましょう。合宿免許なら、低価格・短期間で確かな運転技術を身につけることができます。教習所によってプランは違うので、まずはどのようなプランがあるのか比較するところから始めましょう。 ▼関連記事はこちらから 「運転免許は何歳から取得OK?高校生でも免許取得できるの?」 「運転免許試験場」