免許取得前に知っておきたい!車の種類によって変わる自動車のお金の話

pixta_16865460_M   自動車免許を取得し、自動車を購入すれば、さまざまなお金がかかります。例えば、税金や自動車保険料など。   これら税金や自動車保険料は、車の種類によって金額が異なることをご存知でしょうか?  

複数の種類がある自動車に関する税金

  pixta_23777301_M   「車に関する税金」と言っても複数の種類があり、自動車を取得すると、さまざまな場面で税金を支払うことになります。※国に納める国税と地方自治体に納める地方税があり、税金の使い道が異なります。   ・総排気量で決まる自動車税・軽自動車税(地方税) 車を取得したときと毎年4月1日時点での所有者に対して課税されます。車を所有している限り毎年支払う義務があります。 自動車税は、用途や総排気量により税額が決まります。自家用乗用車の場合、総排気量1リットル以下で29,500円、1リットル超からは1.5リットル以下で34,500円、6リットル超の111,000円。ちなみに、総排気量1リットル以下の車には、ダイハツ「ブーン」やトヨタ「パッソ」などが該当し、1.5リットル以下の自動車も多数出ています。 なお、軽自動車税は、自家用乗用軽自動車の場合、一律10,800円です。   ・車両の重さで決まる自動車重量税(国税) 車の購入時と車検時に支払う税金です。その名の通り、車両の重さにより金額が変わりますが、軽自動車は経過年数により一律で決められています。 新車で購入した場合、次の車検は3年後。その後は2年ごとに車検を受けなければなりません。自動車重量税は車検時に一緒に請求されます。   ・取得額で決まる自動車取得税(地方税) 新車と中古車で計算方法が違い、中古車の場合は経過年数により残価率が決められていて、古い車ほど取得価額が低く、税金も安くなります。新車の場合は、オプションで装備したカーナビやカーステレオなどの金額も追加されます。 ・自家用自動車:取得価額×3% ・軽自動車:取得価額×2% なお、現在は「エコカー減税」が実施されており、燃費基準の達成度合いにより自動車税は「概ね50%~75%」、軽自動車税は「概ね25%~75%」の減税が設定されています。反対に年数が経過し、エコカーに該当しない車は税負担が重くなっています。  

自動車保険料、一般的にコンパクトカーは料率クラスが小さい

  pixta_12846656_M   税金だけでなく、自動車保険料も車の種類により変わります。車の型式・過去の事故実績などから「料率クラス(※「車両料率クラス」「型式料率クラス」などとも言われています)」が設定され、そこから保険料が算出されているからです。   損害保険料算出機構が「対人賠償」「対物賠償」「傷害(人身傷害・搭乗者傷害)」「車両保険」の4つの項目を型式別に9段階で評価します。※毎年1月に見直しをされます。   過去の保険金支払いが少ない車は保険料が安くなりますが、もし自分が事故を起こしていなくても、乗っている車の型式で事故が多かった場合は保険料が高くなる可能性もある、ということです。   一般的にコンパクトカーは料率クラスが小さい場合が多く、高級車やスポーツカーの場合は、盗難の危険性が高く修理費などが高額になることから、料率クラスが大きい傾向に。なお、軽自動車には料率クラスの設置はありません。  

車選びでランニングコストは大きく変わる

  pixta_27172318_M   選んだ車により、購入時の費用以外に税金や保険料も大きく変わります。その他にガソリン代やメンテナンス費用などを考えると、年間数万円~数十万円以上も差が出る可能性もあるでしょう。   もちろん、必ずしも「今後のコストが安い車をおすすめする」ということではありません。もしも、これから車を購入するにあたり、お金の心配があるのであれば、税金や保険料が安く済む軽自動車やコンパクトカーを購入する選択肢もある、ということです。   ランニングコストも考慮しつつ、ご自身のライフスタイルに合わせて自動車を選ぶと良いでしょう。     5   筆者:佐々木茂樹/ファイナンシャルプランナー 1968年、北海道旭川市生まれ。1986年に旭川北高校を卒業、旭川市内の老舗ホテルに勤務。1988年より道内の郵便局に転職、郵便・貯金・保険業務を経験。在局した17年間のうち10年間保険業務に携わり、その間にAFP、2級FP技能士資格を取得。2006年より、三井住友海上きらめき生命でファイナンシャルコンサルタントとして勤務。2011年、同社を退職し、ファイナンシャルサービス株式会社を設立。 HP: http://financial-service.jp/